ATMから簡単にお金を借りれるカードローン。急にお金が必要になった時、とても重宝します。けれども、借りたお金はいずれ返済しなければいけません。無闇に使ってしまうと苦労します。カードローンは、どんな時に使うのが正しいのか考えていきましょう。
カードローンの正しい借り方と使い方
かつてお金を借りる時は、その度に担保や保証人を用意し、借用証を提出しなければいけませんでした。それをカード1枚だけで借りれるようにしたのがカードローンです。カードがあれば、限度額の範囲でいつでも必要な金額を借りれます。
利息こそ上限に近ければ14~18%と決して低くはありませんが、「残高スライド元利均等リボルビング払い」のおかげで、毎月の返済額は数千円と、負担は軽減されています。
本来は収入の範囲で支出をやり繰りするのが基本ですが、一時的にまとまったお金が必要になる場合もあります。そんな万が一の時でも、すぐにお金を借りれるのはとても心強いでしょう。
借金と言えば「貧乏人がするもの」というイメージがあります。けれども、実際の利用者は年収200万円以上が8割を占め、それ以下は2割もいません。使用目的は飲食代や娯楽、趣味が中心で、「生活費の補てん」を大きく上回ります。あくまでも突発的な出費においてカードローンを利用しているようです。
カードローンの良い使い方と悪い使い方
カードローンは、事業用資金でない限り使い道は自由です。だからと言って、あまり安易に使うと感覚がマヒして、返済できないほど借りてしまう惧れもあります。そうならないように使い道は厳選したいものです。
例えば夜間や休日にお金が必要になった時、銀行のキャッシュカードで預金を引き出すと時間外手数料が発生します。時間帯によって108円または216円です。カードローンであれば、1万円を借りて翌日に返済しても利息は年利18%で5円未満です。バンクイックのようにコンビニのATMで無料になるカードローンを使えば、お得な上に便利です。
突発的な出費が家電の故障による買い替えや、車の修理であれば致し方ないでしょう。そのままでは生活に支障をきたすからです。また冠婚葬祭のうち、前もって準備ができない葬儀の香典にもカードローンは役に立ちます。
一方、資格取得や自分磨きのためにカードローンを使うのは微妙です。それが勤務先から指示されたものであり、確実に収入が増える見込みがあるなら、何も問題はありません。逆に自己満足で、見返りの当てが無いなら、カードローンではなく貯金で賄うべきでしょう。同様に旅行やレジャーも、お金が貯まってからするものです。
教育費で使うのも考えものです。確かに奨学金や教育ローンを利用するよりは手軽ですが、金利には雲泥の差があります。奨学金で年利0.5%以下、銀行の教育ローンでも5%以下です。カードローンの金利がそれを下回るのは稀です。教育費の返済は長期にわたるので、借りるなら金利が低い方が負担にならないでしょう。
「給料日前でお金が足りないから借りる」というのも、あまり感心できません。それが仕事の付き合いによるものならまだしも、生活費が不足するのは収入と支出が見合っていない証拠です。カードローンを使うよりも家計を改善すべきです。
カードローンで苦しまないためには
多くのカードローンで採用されている「残高スライド元利均等リボルビング払い」は、残高に応じて毎月の返済額が決まります。バンクイックであれば借入残高10万円ごとに2,000円ずつ増えていくので、50万円でも月1万円です。
けれども、毎月の返済額の中には元本だけでなく利息も含まれています。先に利息が引かれ、残った分が元本に充てられるので、借入残高が多いうちはなかなか元本が減りません。例えばバンクイックから年利14.6%で50万円を借りて普通に返済した場合、完済できるのは17年1ヶ月後(205ヶ月後)です。利息の合計額は約48万円となり、ほぼ元本と同じになります。
このように「残高スライド元利均等リボルビング払い」は、長く借りるほど利息の負担が大きくなります。そうならないためにも、短期間で完済するのが理想です。借りる時には返済の計画を立て、必要以上に借りすぎないよう気をつけます。短期間の返済が厳しければ、ボーナスなどまとまったお金が入った時に追加返済しましょう。
どんな時に使えばいい?カードローンの正しい使い方まとめ
カードローンは上手に使いこなせば、とても便利で役に立つものです。ただし利息の負担は意外と大きいので、返済に苦しまないためにも、使い道を厳選して短期間で完済できる金額だけを借りるよう心がけます。これが正しい使い方です。
<参考URL>
JASSO(日本学生支援機構)
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/riritsu/riritsu_19ikou.html#h28