もくじ
闇金からお金を借りるのは絶対にダメ!闇金の恐ろしさについて
<はじめに>
どうしてもお金が必要だけど、消費者金融や信販会社、銀行はどこも貸してくれないし、審査にすら通らない。そんな時に「貸してあげますよ」と手を差し伸べられたら、迷わず飛びついてしまうかもしれません。けれども、その業者は「闇金」である可能性が高いのです。
一度でも闇金に手を出してしまうと、自力で逃れるのは不可能です。闇金とは何なのか、どうすれば解決できるのか、詳しく見ていきましょう。
1.貸金業を営む条件と闇金の正体
プロミスやアコムのような消費者金融、オリコやセディナのような信販会社は「貸金業法」の下で貸金業を営み、「出資法(または利息制限法)」によって最大金利を年20%に定めています。さらに、営業するには以下の条件を満たさなければいけません。
・内閣総理大臣または都道府県知事の登録を受け、3年ごとに更新しなければいけない。
・営業所ごとに「貸金業務取扱主任者」を配置しなければいけない。
・法人は500万円、個人は300万円以上の資産を保有していなければいけない。
暴力団などの反社会勢力は、登録自体が認められていません。無登録で営業すると10年以下の懲役か3,000万円以下の罰金に科せられます。
闇金は貸金業として登録せずに営業する違法な業者です。その背後には反社会勢力が関わっている場合もあります。
2.闇金の審査が甘いのは罠です
闇金のよくある誘い文句として「審査無し」「ブラックOK!」などがあります。どこからも融資を断られた人には、とても魅力的に思えるかもしれませんが、これは罠です。
貸したお金は返済されないと困ります。だから正規の業者は、審査を通して返済能力を調べるのです。
貸金業法では、こうした調査をしないで年収の3分の1を超える貸付をした場合、1年以下の懲役か300万円以下の罰金が科せられてしまいます。当然、多重債務や延滞など信用情報がブラックな人には貸せません。
闇金がこうしたリスクを承知で誘い文句を使うのは、それに飛びついて利用さえしてくれれば、永久にお金をむしり取る自信があるからです。
闇金は利用してくれそうな、お金に困っている人の情報を官報の破産情報などから仕入れ、ピンポイントでダイレクトメールを送ります。
闇金の業者同士で情報を共有している可能性もあるのです。
3.実際の手口から知る「闇金から借りちゃダメな理由」
かつて借金の取り立てと言えば、返済されないお金を取り返すために行われていました。
けれども最近の闇金は「借りたお金を全額返済されること」が逆に困るのです。
お金を借り続けている間は利息が発生します。闇金なので出資法や利息制限法は守られず、「トイチ」と言って10日で10%の利息がつくのはザラです。
返済されるとこの利息が途絶えてしまうため、闇金はあの手この手を使って、全額の返済ができないように抵抗します。
例えば「担当者がいないので返済用の口座を教えられない」などと理由をつけるのです。
その間に利息が膨らみ続け、容易に返済できない金額になります。中には勝手に銀行口座にお金を振り込んで、利息を請求する闇金もあるのです。
利息を払えなくなって初めて、脅迫まがいの悪質で執拗な取り立てが行われます。
既に家族や勤務先の電話番号を把握しているので、自宅だけでなく勤務先にも電話や押しかけが殺到します。昼も夜も関係ないので日常生活に支障をきたすのです。
最後は夜逃げや自ら命を絶つなど、悲惨な末路を辿るでしょう。
最近では、そもそも希望する額を貸さずに理由をつけて手数料を騙し取る「紹介屋」や、クレジットカードで物を買わせて、その何割かだけを貸す「買取屋」など、新手の闇金も増えています。
4.闇金を見分ける方法
貸金業法では広告活動を行う時に、固定電話かフリーダイヤルの番号を載せるように義務付けられています。
携帯電話の番号しか載せていないところは闇金ですが、最近では固定電話やフリーダイヤルを載せている闇金があります。
また「登録番号」も、無いのは論外ですが虚偽の番号を載せている闇金もあります。
金融庁には「登録貸金業者情報検索入力ページ(http://clearing.fsa.go.jp/kashikin/index.php)」があります。
登録番号や電話番号、商号で検索して何も表示されなければ闇金です。違う社名が表示されても、何の関係もなく不正に使用している可能性が高いため、手を出さない方が無難でしょう。
同じく金融庁のホームページでは違法業者の一覧を見られます(http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/ihou.pdf)。
5.人生を狂わせる前にできること
もし闇金に手を出して、人生を狂わされそうになったら、決して一人で悩まずに誰かの助けを借りましょう。できれば以下の公的機関に相談するのが確実で間違いありません。
・警察
・日本貸金業協会の相談窓口
・消費生活センター
・法テラス、弁護士会などの司法相談窓口
そもそも闇金から借りたお金は利息を払う義務がないのはもちろん、元本さえ返済する必要はないのです。これは「法に反して貸したものは返還請求ができない」という民法(第708条)の規定によるものです。
また闇金は、貸金業を営むこと自体が違法なので、警察に被害届を出せば刑罰を与えられます。
また弁護士を通せば「受任通知(弁護士が介入していることを知らせる)」が送られるので、取り立てがストップします。既に返済した分を取り戻すための裁判をする時もサポートしてくれるでしょう。
6.闇金に手を出す前にカードローンの審査を受けて
闇金を利用するのは、他にどこも貸してくれない人だけではありません。家族に内緒で借りたいために、「秘密厳守します」という誘い文句につられて手を出す人もいるでしょう。
すぐに借りたい人も「即融資」につられるかもしれません。
けれども、プロミスのようにインターネット上で申込から契約、融資まで完了し、カードすら発行しないカードローンもあります。
銀行のカードローンなら専業主婦でも利用できます。急いで借りたい人のために即日融資が可能なカードローンもたくさんあるのです。
多重債務でさえ「おまとめローン」で返済できる可能性もあります。
安易に闇金に手を出すのではなく、まずはカードローンの審査を受けてみましょう。その方が安全で、低金利で借りられるのです。
闇金からお金を借りるとどうなる?怪しい業者には気を付けて!まとめ
闇金は違法行為なので、警察や弁護士が動けば刑罰を受けるだけでなく、貸し付けた元本さえ返って来なくなります。
こんなにハイリスクでありながら後を絶たないのは、それだけ需要があって儲けられるからです。
借りる側にしても、他にお金を貸してくれるところが無いため、闇金に頼らざるを得ない事情があります。
どんなにお金に困っても闇金には手を出さないのが一番です。カードローンの利用や債務整理など方法はいくらでもあります。まずは金融機関や法律事務所などに相談してみましょう。
<参考URL>
e-Gov
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S58/S58HO032.html(貸金業法)
金融庁
http://www.fsa.go.jp/news/newsj/15/f-20031006-1.html
http://clearing.fsa.go.jp/kashikin/index.php
http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/ihou.pdf
日本貸金業協会
http://www.j-fsa.or.jp/personal/damage/modus_operandi1.php
http://www.j-fsa.or.jp/personal/damage/use.php
関東財務局
http://kantou.mof.go.jp/kinyuu/kashikin/kashikingyou.htm
法テラス
http://www.houterasu.or.jp/service/shakkin/yamikin/
アディーレ法律事務所
http://www.adire.jp/yamikin/flow/
http://www.adire.jp/yamikin/faq/